住宅・リフォーム業界は、今、未曾有の「職人不足」による危機の最中にあります。
矢野経済研究所の調査によると、国内住宅リフォーム市場規模は堅調に推移していますが、現場を支える職人の高齢化は深刻です。帝国データバンクの報告では、建設業の人手不足倒産が過去最多を更新。特に千葉県では、過去の台風被害の影響がいまだ色濃く残り、雨漏り修理の需要に対して施工が追いつかない「需給バランスの崩壊」が起きています。
千葉県は三方を海に囲まれ、塩害や強風による住宅ダメージが他県よりも顕著です。外壁シーリングの劣化や屋根材の腐食は、放置すれば数百万円規模の被害に直結します。しかし、確かな診断と修理ができる「熟練の職人」は奪い合いの状態です。
そこで今回は、積水ハウス株式会社で千葉エリア統括責任者を歴任し、雨漏り診断士として15,000件以上の現場に関わってきた村上健司氏(住まいの解決広場 編集長)を訪問。
第三者の中立的な立場から「千葉県の雨漏り修理のおすすめ業者」を発信する村上氏に、住宅業界の実情と、マイナビ代理店・新卒採用代行(RPO)を活用した「勝てる採用戦略」について、徹底的に対談させていただきました。
- 千葉県の雨漏り修理現場で最も深刻なのは、診断と施工の両方ができる「中堅層(30〜40代)」の欠落
- 海風や塩害による劣化は進行が早く、生半可な知識での修理は「再発」の温床になる
- 従来の「来るもの拒まず」の採用では、現場レベルの技術を持った職人は確保できない
- 施工品質を維持するためには、RPO(採用代行)やダイレクトリクルーティングを活用した「攻めの採用」が不可欠
- お客様にとっては「良い職人を確保できている会社」を選ぶことが、家を守る最大の防衛策となる
一ノ瀬 真理子
採用戦略アナリスト組織開発コンサルタント
(元リクルート/三菱東京UFJ銀行)
一言で言えば、千葉県は家にとって極めて過酷な環境です。三方を海に囲まれているため、沿岸部はもちろん、内陸部まで湿った海風が吹き込みます。これにより、外壁のシーリング(継ぎ目のゴム)や屋根の板金部分が、内陸の県と比べて圧倒的に早く劣化します。
屋根に登って調査をすると、築10年程度でも塩害の影響で屋根を固定している釘がボロボロに錆びていたり、板金に穴が空いているケースが非常に多いんです。これが千葉特有の怖さですね。
さらに千葉というと、2019年の台風15号・19号の被害も記憶に新しいですが、あの影響は現在も続いているのでしょうか?
その「目に見えないダメージ」が数年かけて広がり、今になって雨漏りとして一気に顕在化しています。「天井にシミができた」「壁紙がカビてきた」という相談が、私の運営するサイトにも毎日寄せられます。千葉県全体で需要は爆発的に増えている状況ですね。
建設業界全体で人手不足が叫ばれていますが、千葉県の雨漏り修理の現場では、具体的にどのような「質の課題」を感じていらっしゃいますか?
雨漏り修理で一番難しいのは「入り口の特定」です。天井のシミの真上に穴があるとは限りません。壁の中を複雑に伝って、意外な場所から水が入っていることも多い。だからこそ、散水調査(水をかけて再現する試験)や赤外線カメラを使った診断が必要なのですが、これを的確に行える診断力のある職人が圧倒的に不足しています。
その結果、知識のない作業員が見当違いな場所をコーキングで塞いでしまい、かえって水が抜けなくなって内部で柱が腐る……という「人災」に近いトラブルも増えています。「直したはずなのにまた漏れた」というご相談を受けるたびに、胸が痛みます。
企業側としても、悪気があって手抜きをしているわけではなく、「まともな職人を採用したくてもできない」というジレンマがあるように聞こえます。従来はどのような方法で採用していたのでしょうか?
しかし、今はもうそのルートでは人が来ません。来たとしても、未経験者か、あるいは「前の現場でトラブルを起こした」ような人が流れてくるケースも少なくない。自社で一から育てる余裕があれば良いのですが、即戦力が欲しい今の状況ではミスマッチが続いてしまいます。
「紹介はできるが施工が追いつかない」という声は、仲間の工務店からも毎日のように聞きますよ。求人広告を出しても応募ゼロ、面接に来ても当日バックレる……なんて話はザラです。
今、建設・リフォーム業界で成果を出している企業は、RPO(採用代行)やダイレクトリクルーティングという手法に切り替えています。
これは、求人広告を出して応募を待つのではなく、データベースから「千葉県在住」「施工管理技士資格あり」「防水工事経験者」といった条件の人材を検索し、企業側から直接「ウチに来ませんか」とスカウトを送る手法です。優秀な30代・40代は自分から仕事を探さないので、こちらから声をかけるしかないんです。
でも、一ノ瀬さん。私たちのような中小の工務店が、そんな高度なことができるのでしょうか? 現場が忙しくて、採用担当者を専任で置く余裕なんてない会社がほとんどです。「スカウトメールなんて書いたことがない」という社長ばかりですよ。それに、費用も莫大にかかるんじゃないかという不安もあります。
RPOというのは、単なる事務代行ではありません。いわば「採用の家庭教師」であり「営業代行」です。プロの代理店がパートナーに入れば、まず社長へのヒアリングを通して「御社の隠れた魅力」を引き出します。
例えば、「給料が良い」だけでなく、「千葉の海風に強い特殊な防水技術が学べる」「散水調査のスペシャリストになれる」といった専門的な訴求は、職人のプライドに響きます。そうした文面の作成から、スカウト配信、面接の日程調整までを丸ごと請け負ってくれるのがRPOの強みです。
費用に関しても、最近は「成功報酬型」など、採用できた時だけ費用が発生するリスクの低いプランも増えていますよ。
確かに、良い職人ほど、お金だけでなく「自分の技術が活かせるか」「お客様に感謝される仕事ができるか」を気にしています。自分たちの会社の魅力を、プロの視点で言語化してもらうだけでも価値がありそうです。単なる人手不足解消ではなく、会社の強みを見直す機会になるかもしれませんね。
これからのリフォーム業界は、「誰でもいいから安く雇う」会社と、「コストをかけてでもプロを採用し、適正価格で高品質な工事を提供する」会社に二極化していくでしょう。そして、お客様に選ばれ、10年後も生き残るのは間違いなく後者です。
採用への投資を惜しむことは、結果的に会社の評判を落とし、経営リスクを高めることになります。
千葉県にお住まいの皆様へお伝えしたいのは、業者選びの際は「どんな職人が来るのか」「その会社は人を大切にしているか」を見てほしいということです。ホームページに職人の顔が出ているか、資格保有者が在籍しているか。それが、失敗しない雨漏り修理の第一歩です。もし業者選びで迷ったら、ぜひ住まいの解決広場を覗いてみてください。
そして業者の方々は、今こそ採用戦略を見直すべき時です。「人が来ない」と嘆く前に、一ノ瀬さんがおっしゃるようなプロの力を借りてでも、本物の職人を確保する覚悟が必要です。現場は嘘をつきませんから。
本日は貴重なお話をありがとうございました。
村上健司編集長との対談を通じて、千葉県の雨漏り修理現場が直面している課題の深刻さを改めて実感いたしました。
海風や塩害、そして災害の影響を受けやすい千葉県だからこそ、修理には高度な診断力と技術力が求められます。生半可な知識での修理は、かえって建物の寿命を縮めてしまうのです。
しかし、それを支える職人は慢性的に不足しています。
この危機を乗り越えるためには、従来の待ちの姿勢を脱却し、RPO(採用代行)やダイレクトリクルーティングといった「新しい採用戦略」を取り入れることが急務です。
「良い人材の確保」こそが、企業の成長、ひいてはお客様の平穏な暮らしを守る最大の鍵となるでしょう。
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